2009-10-25

衣食住(2)

昨日、衣食住の中で「住」のコスト/可処分所得の比率が高いと書きましたが、この点に関して思いついた点を列記しておきます。
  1. 衣食は再生産可能だが、住はそうではない(土地は有限である)ために希少性が高まる
  2. 日本においては、伝統的に、人生のある段階で持ち家をすべきだと考える国民が多い
  3. 生涯所得獲得が不安定だと予想される中で、一大イベントの持ち家の妥協点模索は困難
それぞれ補足します。
  1. 衣食は、再生可能です。自然界に存在する構成分子を再構成するだけだからです。再構成は植物・動物による生物学的な化学反応を利用したり、熱や力のエネルギーを人為的に加えて行われています。消費・老朽化による遺棄が発生しても、構成分子レベルでは地球上のどこかに存在しますので、大きく分けて2つの方法で使用価値を生み出すことが可能です。2つの方法とは、別の用途に使用するリユース、形を変えて別のものを作るリサイクルのことです。一方「住」は建物部分の使用価値維持・創出はできますので再生可能なのですが、土地は再生可能としても、創出は、地球上においては埋め立てか、高層化でしか可能となりません。
余談ですが、食材をリサイクルの観点から考えた場合、美味しいものは美味しい構成要素あるいはそれらの美味しい再構成がなされているものということと考えられますので、生で食べられる食材は実は生物学的な分子再構成のプロセスの中で既に調理済みと言うことができるでしょう。長くなりそうなので続きは明日以降にします。

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