2011-04-02

年度が替わりましたが原発は相変わらず「小康」状態

現在の福島第一原発の様子を人間になぞらえてみますと、「大手術を待つ感染症患者」ということでしょう。しかも、体はボロボロでも死ぬまで周りにウィルスを撒き散らし、発作が起こるとさらにそれが酷くなるという患者です。安楽死させようにも、そのご臨終の期間が10年単位となるところも迷惑です。普通は患者を隔離しますが、動かせないので、周りの人が避難する破目に陥っています。

現在は、病状を示す報せが少しずつ減って行き、ウィルスの飛散も減ってきて、タイトルに書いたとおりの「小康状態」ということでしょう。しかしそれは快方に向かっているということではなく、やや重篤な状態が続いているということです。その間にも小さめの発作は起こり、咳止めのような処方を行う必要がありますし、「大手術」も何回行わなければならないのか見通しがたっていません。

筆者なら、患者の容間近で、容態の変化を逐一見ながら発作が収まるのを待つより、遠くで大きな発作だけをニュースで見ていたいと思います。

2011-04-01

原発と在宅勤務

インフルエンザの季節になるといつも思っていたのですが、わざわざ感染者の多い交通機関を移動する密室として使い、これまた感染者の多い密室の会社に来て執務するなどというのは馬鹿馬鹿しいものです。

今回の原発問題も、全く同じことが言えるのではないでしょうか。屋内待機しても少し安心ですし、ネットを使って仕事ができれば、遠方に避難した先で収入の道が絶たれるケースも減ってくるのではないでしょうか。また、そもそもその前の地震に職場で遭遇して、家族とバラバラということも少なくなるはずですよね。さらに言うと、だいたい企業が支払う交通費って、馬鹿にならないと思うんですけど。

2011-03-31

放射線被曝の可視化と今後の身の振り方

筆者のみならず、国民の皆さんは以下のような点を腹立たしく思っておられることでしょう。この国に住んでいる限り、食わしてやっている公僕が国民を守らない、あるいは仕事をしていない、大切なことを隠すという多重犯罪を犯していることを常に認識する必要がある訳です。小心者で知識も足りない筆者には、事態を完全に把握そして理解することができませんので、賢者(少なくともそう信じられる人)の行動のさらにもうちょっと保守的なところを実行することで身を守りたいと思います。
  1. 地域別の累積被曝量が示されないこと
  2. 明日明後日の被曝量の予想マップが発表されないこと(武田先生より)
  3. 水の汚染度が規制値を超えても摂取制限が発せられなかったこと:千葉県八千代市
  4. よりによって今規制値を緩和しようという愚かな動きがあること
    → これは国際的に孤立するでしょう
  5. マスコミが素人の気休めを垂れ流していること
    → 学者にも素人が多過ぎ!
  6. 福島第一原発の見通しがいつまともになるのか全くわからないままに、次から次へと悪いニュースが伝えられること
  7. ほぼ全てが震度6で倒れる他の原発が未だに運転されていること(武田先生より)
    → 今日地震が起こらないと保証できる神様は(もとより)いないですよね

2011-03-30

原発問題の大本営発表と健康な宿主

福島第一原発からの放射性物質・放射線は一向に減少する兆しが見えず、その様子を伝える政府・保安員・東電(のトップ)の発表には常に胡散臭さが付き纏います。程度の差は有りこそすれ、根底に有るのは国民の命を度外視したかのような傍観者的な態度で、正直食傷気味です。テレビに出る東電の課長クラスの方々を始め、現場で献身的な活動をされている方々には本当に頭が下がりますが、彼らをこのような苦境に陥れたのが、ひとえに杜撰な危機管理であったということには国民全員が気付いています。上記3パーティはグルであることがポイントで、牽制機能もなにも有ったものではありません。

日本という国を一人の人間に例えますと、重病になって往診に駆けつけた医者に半分見離されているという状態ではないでしょうか。いつになったら回復の兆しが現れるのか、養生して自然治癒を待つ身は辛いものです。ここで、日本国を人としたうえに、例えは悪いのですが、、国民をその身体に宿る寄生虫とした場合、容態が急変した場合には健全な宿主を探すというのが全うな行動・危機管理なのではないでしょうか。

2011-03-29

JAL (32) 更正手続き完了の負担は誰が?

昨日、東京地裁から会社更生手続き完了の通知を受けたと発表しました。金融機関からの融資2,549億円に望外の直近の利益を合わせ、更正債権など3,950億円を一括弁済したとのことです。また、2012年度中の再上場を目指すそうです。

整理解雇は未だ係争中とは言え、倒産会社としては今年2月までの10ヶ月で1,749億円の連結営業利益をあげたことが大きく影響しており、稲盛さんのリーダーシップのお蔭なのでしょう。でも結局実態は、倒産前には借金を棒引きにし、さらに棒引きしてくれた相手からの新たな借金で付け替えをしたというだけの話です。この借金の棒引きというのは、メガバンクから巡り巡って我々が住宅ローンの金利とかいう形で負担しているのです。前原のオッサンがやってましたが、メガバンクを介在させて、税金を投入して復活させたと言えないでもありません。

不採算路線からの撤退だけでは、LCCには到底太刀打ちできません。

2011-03-28

日経編集委員の滝順一君、公器でそれはちょっと…

今日のコラムに「杓子定規 考え物」サブタイトル「水・食品の摂取制限 過度の不安に」として、愚かな論を展開しています。専門家でもないのに、最も性質の悪い「気休め」のような論調を読んで、これこそ風評だと感じました。汚染地域に行って1ヶ月ぐらいほうれん草や牛乳・水を摂取してから紙面に載せて欲しいものです。オカシイと思われる部分は以下の点です。最後には政府の発表の仕方に文句を付けていますが、滝君の言い方の方がよっぽど国民が混乱すると思いますよ。
  1. 店頭からミネラルウォーターが消える騒ぎになったが、「乳児の水分摂取不足は重大な健康障害を起こす」と言う医師もおり、水分不足の方が微量な放射性物質より危険
    → 水分のためには被曝も止む無しってこと?
  2. そもそも暫定規制値は1年以上の長期摂取が前提だから、規制値を1日でも上回ったら危険という訳ではない
    → 滝君の「危険」の定義は何なの? 勝手に定義するなよな
  3. 放射性物質の放出はこのところ減っている
    → 風向きや降雨、原子炉の状態で近いうちにどうなるかもわからないのに…
  4. わずかな地点で規制値を超えただけで県単位で牛乳を出荷規制したが、もっときめ細かく
    → 町単位で規制して守れるとでも思っているの? 買う方も混乱するだけじゃ…

2011-03-27

教訓と言うかイラッとすると言うか…

今日ある番組で地震の特集をやっていました。武田先生も出演され、その他専門家や関係者を含めコメントがありましたが、おおよそ筆者の認識に近いものでした。避難に関しましては武田先生のブログをご参照ください。
  1. 基準値を有事に急に緩和するのは最低
  2. 屋内退避・避難の勧告がジワジワと広がっていくのも最悪
    → 加えて、いろいろな人がバラバラの発言
  3. 東電の実態は国営企業であり、国営化が必須
  4. 地震学者は後講釈しかできない
    → 地震予知は発生した地震の最初の兆候を捉えて警告しているだけで、大地震の警報は不可能
  5. 泥縄の危機対応は日本人の最大の弱点
  6. これを機に鳩ぽっぽのCO2削減の約束は反故にすべき