2011-04-29

浜岡第3の扱いと、福井原発自治体首長の暴言

中部電力が、定期点検中の「世界で最も危険な原発」である浜岡原発3号機を7月までに再開させるという前提で来年3月期の業績予想を打ち出しました。これは先の東電と同様の思考方法です。一方で経産省原子力安全・保安院は、浜岡では即時停止を求める仮処分の申し立ても準備されているとも報じられています。静岡県民だけでなく、130kmしか離れていない例えば名古屋の皆さんも、「節電に協力するから即刻制御棒を入れて廃炉に向かってくれ」というのが本音だと思います。それは、3号機のみならず、他も含めた全面停止を意味します。

一方で、橋下大阪府知事の、「関西に電力を供給する原発の新設中止などに取り組む」という発言に対し、県内の原発立地市町から29日、反発の声が相次いで上がりました。敦賀市の河瀬一治市長は「福井県内の原発から、関西で使用する電気の6割弱を送っている。(県内で発電した)電気を使っていて、そういう発想にしかならないのは非常に残念」と話し、美浜町の山口治太郎町長は「報道で見る限り」としながらも、「福島第一原発の事故が起き、一番心配しているのは原発のある自治体。(原発から)一番離れた電力消費地の知事が『何を言うとんのや』という思いだ」と批判したそうです。

以下のように並べてみると、事故の発生・未然の違いは有れど、それぞれの利害関係は一致し、福井県発の放射性物質の影響を最も受けるであろう名古屋市民は橋下知事発言をもっと支持すべきだと思います。橋下知事は「新設中止」の考えを語っただけであり、運転中のものにまでは記事を見る限りは言及していないからです。
     [汚染源]       [被害者]      [受益者]      [仲介者]
  • 福島第1原発   飯舘村         東京都       東京電力
  • 福井原発群    名古屋市      大阪府       関西電力

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