2011-04-09

放射線人体実験 (2) 轢かれるのは20年後だから、赤信号みんなで渡ろう、って?

福島第1原発から遠くない農家支援のため、厚労省や環境省などが入っている霞が関の中央合同庁舎5号館の地下大食堂で、出荷制限を受けていない福島県産野菜を使ったメニューを提供すると厚労省が発表しました。また、日本経団連も会員企業に野菜の社員食堂での使用を呼び掛け、早速石油元売り大手が実行を表明しています。皆さん剛毅ですね。筆者はこう思います。
  1. 全数検査しているなら良いが…
    → 昼を抜いたり、弁当にしたりする人が増え、食堂の経営を圧迫するでしょうね
    → 作っている人も全員が口にするのでしょうか
  2. 民間まで巻き込まないで欲しい
    ← 人体実験を主導する官公庁なら構いません
    ← 「風評」の原因はウソを垂れ流す国に有る

2011-04-08

いた方が悪い(?)

昨日人体実験などという酷い表現をしましたが、今日相槌を打ってくれる同僚もいました。多分被災されて大変なのでしょうが、積算で一定限度を超えそうな方々(超えてしまった方々も含め)は、なるべく早く安全な場所へ避難されることを願います。情報をキチンと流さないところからの情報だけを頼りにした結果自らの健康を害した後で、情報をキチンと流さないところに訴えても何の保証も有りません。しかも訴えるのは10年後、20年後かも知れないのです。毎日福島第1原発からどの程度の放射性物質が放出されているか、その後の風向き等で周辺地域の放射線量がどう推移したか、あるいはしそうか、殆ど情報が無いのが不安なのです。「そんなところにいた方が悪い」などと言われないようにしておくべきではないでしょうか?

2011-04-07

放射線人体実験

ちょっと理解できないのが、被曝限度量に関する最近の枝野官房長官の発言で、今日などは積算の考え方を出してきたのは良い(当たり前)にしても、年間1mSv(武田先生ブログ)でなく、20mSvに引き上げるがこれは50mSvからすると厳し目だとか、ICRPに何か言われたとか良く解りません。こんなことはないのでしょうが、以下のように考えると納得できるような気もして、ちょっと恐いですね。
将来起こる別の原発事故の参考にするため、避難時の基準や食品の汚染限度量を変化させて、国民がどこまで耐えられるかを実験している

2011-04-06

4/5日経の社説と人体実験

混乱防止へ「水・食品」規制の運用詰めよ

というタイトルですが、実に解りにくい内容です。国がああなのは皆知っていますが、輪を掛けてそうです。解りにくい中で、許されざる表現は以下のとおりです。1週間程前の滝純一君の記事を読んで感じた不安がとうとう社説となって登場していますので、突き詰めれば社長の「無責任さ」が現れたということなのでしょう。こいつら次の地震が起きた時のための人体実験幇助をしているとか思えません。そうじゃないと言うのなら、悲惨な飛散実態を時系列に示すとともに積算値を提示したうえで、全数検査を勧告するのがスジだと思うのです。
  • 規制値は安全と危険の境界線ではなく、少し上回ったとしても、健康に悪影響を及ぼすわけではない。
    → 自分で大量に摂取してから言ったらどうでしょうか
    → 安全な場所から評論する専門家の方でしょうか?
  • 国や自治体が規制値を杓子定規に解釈し、制限を出したり解除したりを繰り返せば、消費者をいたずらに混乱させるだけだ。
    → 地域を細かく、緩く運用したなら、ますます混乱するよね
    → 日本からの食品の輸出は終了でしょう、そのうち工業製品も
  • 原発から漏れた放射性物質で最も多いヨウ素131は、8日間で自然に壊れて半分になる。水や食品が一時的に規制値を超え、それを食べたり飲んだりしても、健康への影響が長期にわたり続くわけではない。小幅な超過なら、推移を観察して判断するとしたのは妥当だ。
    → ヨウ素131の「供給」が止まっているんでしょうか?
    → 新鮮な野菜も、8日(1/2)か16日(1/4)経ってから食べろって?
    → 小幅に超過しただけなら規制値を緩和しても構わないのでしょうか?
  • 日本の暫定規制値も原発問題が落ち着いたときには、社会や経済への影響も踏まえた議論と見直しが必要だ。
    → 「詰めよ」と言っておきながら数ヶ月先に見直すんですか?
    → 社会や経済の前には国民の健康は後回しですか?
    → だいたい、何で「暫定」規制値なんだよ!
    → どうせ海産物でも同じことを言うんでしょうね

2011-04-05

産直市に賛同する愚かな都内消費者を伝える「風評報道」(2)

昨日(4/4)の日経朝刊の記事もNHKの朝のテレビニュースと同様酷いものです。だから何だと言うのよ。事実を淡々と伝えるだけならこんな見出しは要らないし、 天下の日経さんが…

[ 見出し ]
  • 福島産品 買って応援
  • 都内アンテナショップにぎわう
  • 「風評被害 負けないで」
[ インタビュー内容 ]
  • 「~。知人が福島県出身でひとごとと思えない」
  • 「実家では、風評被害でコメが出荷できなくなるのを恐れている。できることで応援したい」
  • 「頑張ってください」と言って野菜や納豆を買っていく~
6:20 追記
今朝のモーニングビジネスサテライトで、日経つながりのTV東京系も有楽町の産直市を伝え、愚かな消費者の以下コメントを伝えていました。
  • 「火を通せば退場部かな、って思いました」
  • 「少しでも被災地を助けたたいと思って、足を延ばしました」

2011-04-04

産直市に賛同する愚かな都内消費者を伝える「風評報道」

昨日(4/3)NHKのテレビのニュースで福島産直便野菜が東京で2割引き程度で売られているニュースを見ました。放射性物質の含有量は不明ですが、こういった報道をするNHKの真意も不明です。5/8まで続けられる予定だそうで、NHKではきゅうりは出荷規制の対象でもないことや、以下のような無責任なインタビューも伝えていましたが、キャスターのコメントは有りませんでした。ニュースで取り上げたのなら、責任を持って「どんどん買いましょう」とか、消費者の健康を無視した農家保護の呼びかけをしてもらいたいものだと思います。あいまいな情報をタレ流すこういった報道は「風評報道」と呼んで然るべきでしょう。
  • 消費者
    「コメや肉や野菜も一杯買いました」
    「先入観で考える、大丈夫なのに」
    「困っている農民の役に立てたら」
  • 農協側
    「農家の経営に役立つよう、元気になるよう頑張る」
恐らくこの産直便で扱う野菜は大丈夫なのでしょうが、全数検査している訳でも無いし、売り手も買い手も安全だと「思い込んでいる」だけなのだと思います。特に、専門家でもない買い手が売り手の言い分を鵜呑みにして積極的に購入する姿はアブナイ印象を受けますし、伝えるほうも伝える方だと感じる所以です。

100%漏れなく、品目的にも、地域のまとまりとしても、基準値以下であると専門家が保証できる商品だけを購入の対象とするのが全うな消費者であり、自らの冒険的購入性向を、ことさら他に押し付けるような行動は戒めるべきだと思います。

2011-04-03

福島第1原発7・8号機?「 東電さん」という社長はいないけど

東京電力が3月末に経産省に提出した新年度電力供給計画にタイトルの7・8号機が盛り込まれていたというニュースを聞きました。しかも3/26に福島県側に説明した時には「認められない」と言われていたのにというオマケつきです。ビックリされた方々も多いと思います。この呆れた顛末を筆者は以下のように見ています。恐らく大半の東電の社員の方も同様ではないでしょうか。
  1. こんな無神経な行動(=計画の提出)の責任者は誰?
    → 意思決定のプロセスはどうなっているのか?
    → 入院中の社長は知っているのか?
    → 社内担当者は地震派生直後に計画提出延期を国に打診し、社長に仰裁しておけば良いだけの話
  2. 国に、「こんな時期に期限だからと言って提出する必要は無い(or後日で良い」と伝える気配りは無かったのか?
    → (無)計画停電も、需要予測も当然織り込んでいないのだから意味は無い
    → 影響の出る部分を取り消し線か何かで削ったら計画としての体をなさない
    → 計画の再提出も表明していた言え、時期は未定というなら今回提出の意味は無い
  3. 福島県側コメントを無視して提出するのは、「一時的でも良いので国有化して欲しい」という東電側からのメッセージではないのか?
    → 提出すると決めていたなら福島県側に聞くなよな