2013-06-22

中禅寺湖の汚染

東北に近い湖は大変です。水が入れ替わっても、周りの森から雨で流れ込む放射性物質も当分止まないと思われます。従って、汚染魚を除去しても解決の道は遠いものと思われます。2-30年程度放置した方が良いのではないでしょうか?
『中禅寺湖、魚の放射能汚染 餌が原因と判明』 【6/18 下野新聞】

東京電力・福島第1原発事故に伴い放射能汚染問題を抱える奥日光・中禅寺湖で、魚がプランクトンなどの餌から放射性物質を取り込んでいることが、水産庁などの調査でわかった。餌の放射性物質の濃度が低下しない限り、魚の汚染も継続する見通しだという。中禅寺湖漁協は「衝撃的な結果」と落胆。震災発生から2年3カ月が経過したものの、「マス釣りの聖地」は事故の“後遺症”に苦悩している。

中禅寺湖の魚類からは、基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出され、食べることができない。釣った魚を戻すキャッチアンドリリースによる釣りを余儀なくされ、釣り客も減少した。

一方、中禅寺湖に流れ込む上流の河川や湯ノ湖の魚は基準値を下回っているのが現状。なぜ中禅寺湖で汚染が続くのか。セシウムの移動経路の解明が急務となっていた。

水産庁は、調査機関「水産総合研究センター」などと調査チームを立ち上げ、昨年11月から中禅寺湖での調査に着手した。事故後にふ化した汚染されていないヒメマスとホンマスを、湖内に設けた網いけすに放流。定期的に採集を行いセシウム濃度の推移を調べた。

結果、ことし3月末までにホンマスは1キログラム当たり23・8ベクレル、ヒメマスでは12ベクレルを検出。さらに、餌の動物性プランクトンや底生生物からも検出されており、食物連鎖による魚への蓄積が確認された。一方、湖水からの取り込みはなかったという。

水深が深い中禅寺湖は湖水の入れ替わりに6年程度の期間がかかるとされ、セシウムが排出されにくい構造といえる。しかも、淡水魚は体内の塩分を保持しようとする機能が働き、海水魚よりも放射性セシウムを排出しづらいとされる。

同センターの研究員は「餌のセシウム濃度は湖水の濃度と関係するため、湖水の汚染を食い止めるのが先決。ただし、その方法は見いだせていない」と明かす。今後も調査を継続し、「汚染がいつまで続くのか見通しを立て、データは地元に公表したい」とする。

漁協関係者は「残念な結果ではあるが、原発事故前の湖に戻すため、汚染魚を除去するなどの対策を講じていきたい」と決意を新たにしている。

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