特に、2番目記事の中の日刊ゲンダイの表を見ていると、葛飾・江戸川・江東・荒川・中央の空間の線量だと、オリンピックを開催しても、少なくともドイツ選手団が来日することはないでしょう。フクシマの線量を上回るような地点があってはムリだというものです。
『土壌から2万ベクレル超のセシウム 多摩川河川敷』【6/14 東京新聞】
神奈川県川崎市川崎区殿町先の多摩川河川敷の土壌から一キログラム当たり約二万七〇〇〇~二万一〇〇〇ベクレルの高濃度の放射性セシウムが検出されていたことが分かった。河川敷を管理する国土交通省京浜河川事務所が五月に汚染物質を調べて判明した。同事務所は「今のところ除染の予定はたっていない」としている。 (山本哲正)
河川事務所は「原発事故由来と考えられる」と分析。五月三十日までに、三カ所の土を土のうなどで覆い、川崎市の除染の目安である「毎時〇・一九マイクロシーベルト」を上回る範囲をロープで囲った。市と連携し、定期的に監視する。
廃棄物であれば「指定廃棄物」として国が処理を求められる基準値「一キログラム当たり八〇〇〇ベクレル」を大幅に超えているが、土壌であるため対象にならない。河川部の汚染についても国の対策の方針が決まっていないという。
除染のめどが立たない現状に、市民から「汚染された土が流出するのも心配。早く撤去してほしい」など、不安の声が上がっている。
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『東京臨海部、東部で高濃度放射性セシウム検出の衝撃 <五輪招致のために見て見ぬフリか>』【6/12 日刊ゲンダイ】
東京の臨海部や東部地域の放射性セシウム汚染がヒドイ状況になってきた。日本共産党都議団が5月上旬から今月8日、都内の公園や歩道など38地点で土壌調査や空間線量を測ったところ、葛飾区の「都立水元公園」の土壌から、1キロ当たり25万1000ベクレルの放射性セシウムを検出したのだ。
これは国の放射性廃棄物処理のセシウム濃度基準(1キロ当たり8000ベクレル)の30倍以上だ。そもそも福島原発事故前は、IAEA(国際原子力機関)の国際基準に基づき、1キロ当たり100ベクレル超の廃棄物は、低レベル放射性廃棄物処分場に封じ込められてきた。以前なら厳重管理された放射能汚染土壌が、子どもが自由に出入りする公園内で見つかったのは衝撃だ。水元公園では、地上1メートルの空間線量も、毎時1.10マイクロシーベルトを測定した。これは国の除染の目安基準(地上1メートルで毎時1マイクロシーベルト以上)を上回る。
ほかにも、「江戸川区平井3丁目」の都営団地空き地で1キロ当たり5万5000ベクレル、「葛飾区東金町」のポンプ場入り口土壌で1キロ当たり4万9700ベクレル――を検出。国の基準を上回る地点は25地点に上る。
「雨水がたまりやすく、水はけが悪い場所などにセシウムが蓄積し、土壌の汚染が進んでいるようです。つまり、時間が経つほど汚染が進む。都は一刻も早く除染作業や立ち入り禁止などの対応を取るべきですが、何も動かない。議会で追及しても『対応は必要ない』と言い切るから呆れます」(共産党都議団関係者)
都が「ホットスポット」の除染に消極的なのは、2020年の五輪招致に手を挙げているからだ。
「都が大々的に除染作業に乗り出せば、世界中で『トーキョーで五輪は開けるのか』と大騒ぎになるでしょう。福島原発事故直後、われ先に出国した状況から分かる通り、外国人は日本人以上に放射能汚染に敏感です。まして、選手村建設やカヌー競技などが開かれる臨海部が『放射能汚染』なんて絶対に知られたくない。だから、都議会でどんなに追及されてもシラを切っているのです」(都議会関係者)
京大の研究グループのシミュレーションだと、雨水で運ばれたセシウムによって東京湾の海底は14年3月に最も汚染が深刻になるという。こんな環境で「東京五輪」開催は絶対ムリ。というより、海外選手が怖がって1人も来日しないだろう。
日本科学者会議災害問題研究委員会委員の坂巻幸雄氏もこう言っている。
「今なお臨海部や東部地域の広い範囲で、1キロ当たり数万ベクレルという汚染スポットの散在が確かめられた。公衆の被曝(ひばく)線量を極力抑えるという見地から、行政の早急な対応を望んでいます。オリンピック招致に名乗りを上げた東京は、広報で長所・利点をうたうだけではなく、福島原発事故による放射能汚染の実態も包み隠さず示すべきです。それこそがフェアプレーの精神でしょう」
五輪招致に向けるカネは除染に回すべきだ。
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