2012-04-23

『食品放射性物質「混乱招く独自基準やめて」 農水省 業界に要請』 【4/21 日経】

農水省のこの要請は、新基準が国民から甘すぎるという評価を受けていることを重くは受け止めていないから出されたと見るべきでしょう。暫定基準がヒドすぎたことが背景にあるものと思われます。だからといって独自基準をやめるよう要請する、って、首を傾げたくなります。

筆者が関知した独自基準は、いずれも4月新基準の直前の3月末に報じられた、茨城沿海地区漁業協同組合連合会による独自基準(50ベクレル/kg)や、株式会社雪国まいたけの自主出荷基準(20ベクレル/kg)などが挙げられます。例えば雪国まいたけは筆者の認識するブランドイメージが高まった記憶があります。
食品放射性物質「混乱招く独自基準やめて」 農水省 業界に要請 【4/21 日経】

農林水産省は21日までに、食品業界に対し、食品に含まれる放射性物質について過剰に厳しい独自の安全基準を設けないよう要請した。政府は4月から従来より大幅に厳しい新基準を導入したが、スーパーなどが独自基準を設けているケースがある。「二重基準」で生産者側の負担が増しているとして、「過剰規制と消費段階の混乱を避けるため」の対応を求めた。

政府は4月、昨年3月の原子力発電所事故直後に設定した放射性セシウムの暫定規制値を厳しくした新基準を導入。野菜などの一般食品は1キログラム当たり500ベクレルから100ベクレル、牛乳は200ベクレルから50ベクレルなど大幅に厳格化した。検査で基準値を超えると出荷制限をかけて市場に流通させない仕組みだ。

ただ、食品スーパーなどで、一般食品で同25ベクレルなど国の新基準よりさらに厳しい独自の基準を設け、それを上回る食品は店頭に置かないといった対応を取る企業が増えている。より高い安全性を求める消費者に対応するためだが、新基準を満たしても取引を断られるケースが相次ぎ、生産者側の困惑が広がっている。

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